2010年11月28日日曜日
公団向島団地
京都市伏見区向島四ツ谷池
ツインコリダー数 : 3棟
形状区分 : ラウンドデコピット
供給区分 : 公団
築年代 : 昭和53~54年
ムカイジマと読みます。
向島ニュータウンの中にあります。
右脇に、KINSHOという赤い文字が見えますが、スーパーマーケットです。
筋肉少女帯じゃありません。
パッと見は、緑に包まれた、普通のツイコリですね。
ここの良さは、妻側のデコピットとロケーション(眺望)に尽きると思います。
では、妻側を見てみましょう。
↑欄干がアーチ状にラウンドしていて、優美ですね。
これ、もし真っ直ぐだったら、堅い感じになると思いません?
ナイス、公団!です。
このタイプのデコピットを、僕は「ラウンドデコピット」と分類しています。
兵庫県公社の田近野団地にも、この形状は見られます。(材質等は違いますが)
では、極限まで寄って見てみましょう。
↑いい!このズラリ感!
曲線が連なるのも美しいですよね。
では、内部からラウンドデコピットを見てみましょう。
↑景色を眺めたくなる踊り場です。
手すりにもたれて一服したくなります。
僕は、ここの良さとしてロケーション(眺望)を挙げましたが、
それをこれからお見せしましょう。
↑スカッとしますよね。スカッ!
向島ニュータウンの高層団地群とその向こうの山の稜線が、
一望できるのです。
↑この高層住棟がぬっ!と迫ってくる感じ、好きです。ぬっ!
ツイコリの良さの一つとして、最上階からの眺めがあります。
特に、ニュータウンの場合、他の住棟がズラッと並んでいるのが見えて、
これがまた萌えるんです。
時々、 ”これに萌えるとか大丈夫か、自分” と思ったりしますけど、
仕様なので仕方ないです。
↑これとかね。ちょうかっこいい!
住棟が船団を組んで迫ってくるようです。
そろそろツイコリ本体に戻りましょう。
では、吹き抜けのいつものビューを・・・
↑と思ったら、この窓が邪魔!
写真としてはちょっとアートっぽくて嫌いじゃないんですが、
ツイコリストとしての僕の別人格が、「窓は邪魔だろ、な?」と囁くんです。
でまあ、手を伸ばして、カメラを隙間に突っ込んで撮るわけです。
↑THIS IS IT。これがそれ。
まごうことなき、ツイコリの吹き抜け。かっこいい!
これ見ちゃうとね、やっぱり窓は邪魔という結論に。
ところが。
アーティストとしての僕の別人格は、「窓はアートだよ。君、窓好きでしょ?」
と囁いてくるわけです。
ひ、否定できない!
邪魔、アート、邪魔、アート、邪魔、アート、邪魔、アート・・・
うわあああああああああああああああああああああああああああああ!
お、落ち着いてシンプルに考えてみます。
窓は邪魔。でも、本当は好き。
なんだ、ただのツンデレか。
そんな結論でいいのか、まだ戸惑いますが、次に行ってみましょう。
↑3つずつ並んだ窓がカワイイ!
そう、吹き抜けの風景の一部としては、何の迷いもなく素晴らしいのです。
↑これとか、たまらない!
このタイプの窓が開いた状態でズラッと並んでるのは、
幻想的な感じがして好きです。
↑アンニュイ。
団地商店街の喫茶店の窓越しに眺めるツインコリダー。
↑レイコー!
レトロな銅製のカップが良い味出してました。
店内の調度もレトロな昭和純喫茶。
内容がブレ始めたので、このあたりでお開きにします。
以上、公団向島団地のツインコリダーでした!
2010年11月24日水曜日
公団金町第二団地
東京都葛飾区南水元
ツインコリダー数 : 1棟
形状区分 : スターツインコリダー / 格子状梁 / 梯子状梁 / 吹抜内庭園
供給区分 : 公団
築年代 : 昭和53年
今回は、頑張ってるツイコリです。
あの暫定最古のツイコリ・公団金町駅前団地(昭和43年築)から10年の時を経て、
わりと近いところに、第二弾を作っちゃったという。
金町駅前団地は、初期の面開発市街地住宅ということで、
公団の並ならぬ気合いが垣間見える団地です。
なので、第二弾も手を抜くわけにはいかない!
という意気込みが伝わってくるのが、この公団金町第二団地です。
いや、勝手に僕がそう受け取っているだけですが。
ツイコリ愛ですよ、ツイコリ愛。
大体、上の写真、正面の妻側からして、すごいじゃないですか!
左側の片廊下が突き出てるわ、格子状の柱と梁はダンダンダンとあるわ。
そこを寄って見ましょう。
↑うきゃー!かっこえええええ!
ジャッキー・チェンがこれを見たら、絶対スタントに使いたがるはず!
これは、公団の気合いだと思うのです。
弱冠マニア向けの。
それでは、内部を見てみましょう。
↑吹き抜けの1階には品の良い庭園が。
石畳の小道と品良く剪定された街路樹。
日照がどうしても少ないので、弱冠じめっとしているのは否めないけど、
必死で爽やかにしようと頑張っている感じが、素晴らしいじゃありませんか。
そう、金町駅前団地のクォリティを超えるんだ!という意気込みです。
まあ、僕が勝手にそう受け取っているだけですが。
ツイコリ愛です。
では、吹き抜けの構造物を見てみましょう。
↑ここにも梯子状の梁が!ダンダンダンダンダン!
↑近くで見るとマッシヴ!
この垂直に交わる柱と梁に、なぜこんなに惹かれるのか。
そんなもん知るかよ!と言われそうですが。
↑実はスタコリ。
微妙にスターツインコリダーなのです。
右端が、遠慮がちな角度でV字に開いています。
では、そのV字部分を見てみましょう。
↑何じゃこの要塞感は!
こちらも格子状の柱と梁があります。
これは頑張りすぎだろう!明らかに。
もっと寄って見ましょう。
↑かっけー!これはたまらない!
梯子状の梁には、水が流れた後が。
おそらく、土砂降りの雨が降ると、水が滝のように滴り落ちるのでは。
そう、まるで竜門の滝のように。
通常の竜門の滝は三段と決まってますが、これは十二段。
鯉が竜になるまでどんなけかかるか、気が遠くなります。
↑ただ、ただ、すてき。
奥にある横長の窓もすてき。
次は、さらなる萌えポイントを。
全国津々浦々の住棟連結部ファンの皆様、お待たせしました。
↑連結部萌ええええ!
渡り廊下で連結しちゃってます。
この継ぎ目がイイ!
↑控えめな継ぎ目がグッド。
人はなぜ連結部に惹かれるのか。
↑連結部の裏側です。
配線が2本見えているのが、キュートです(爆)。
↑まさにここで連結!
これに萌える僕って一体・・・。
と、自分でも思いますが、仕方がありません。
というわけで、頑張ってる感あふれる、萌えポイント満載の
公団金町第二団地でした。
2010年11月21日日曜日
公団武庫川団地
兵庫県西宮市高須町
ツインコリダー数 : 3棟
形状区分 : ギザギザバルコニー / 梯子状梁
供給区分 : 公団
築年代 : 昭和54~61年 (ツイコリ棟の完成年は初期だと思われます)
今回は、萌えポイントだらけで隙がないツイコリたちです。
バルコニーのグラデーションのついたカラーリングが美しいですね。
反対側から見てみましょう。
↑ こちらもきれいなグラデーション。
でも、奥さん、ここのバルコニーはそれだけじゃないんです!
↑ギザギザ!
グラデーションだけじゃなく、ギザギザでもあるんです。
このズラリ感がたまらないです。
手前から奥に向かって少しずつせり出してるように見えますが、
面としては真っ直ぐです。
騙し絵のような錯覚に陥るのです。
では、妻側を見てましょう。
↑四角がいっぱい!かっこいいのです。
ただし、屋上中央の塔屋が人の顔に見えます。
ついでにとんちんかんに出てくる天地くんに似てると思います。
前歯1本しか歯がない、あの天地くんです。
昔のジャンプ漫画ネタですみません。
気を取り直して、住棟内部を見てみましょう。
↑天井に穴がぽっかり。
1階がピロティになってて、その上の吹き抜けからの明かり取りになってます。
↑ヒー!ショッカーのアジトを連想してしまいます。
どのへんがショッカーぽいかと言うとですね、
下から見上げたとき、
↑これですよ。この幾何学模様。
床に映る影を見ると・・・
↑アンニュイ!
デビルメイクライのムービーとかに出てきそうです。
ゲームネタですみません。。
では、すごい吹き抜けも見てみましょう。
↑ギザギザ!というか凸凹!
直線のみで無数の凹凸を構成する世界。サイバーです。
サイババじゃないです。
上から見下ろしてみましょう。
↑かっこいい!なんだこの近未来感!?
エイリアンの基地みたいに、丸い明かり取りが規則正しく並んでます。
↑何と各階にアイコン的な壁画が!
ペンギンの階、チョウチョの階、サメの階。
子供には嬉しいに違いない!
大人の僕も嬉しいですが。
↑ペンギンさんが好きです!
以上、公団武庫川団地のツインコリダーでした。
2010年11月16日火曜日
公団大島四丁目団地
東京都江東区大島
ツインコリダー数 : 2棟
形状区分 : ツインピット
供給区分 : 公団
築年代 : 昭和44年
ちょうでかい!
以上。
・・・で済ませられるはずもありません。
この傑作巨大ツインコリダーを。
では、見ていきましょう。
↑団地に囲まれるツイコリ!
たまらない景観ですね。美しい。
では、寄って見ましょう。
↑うわぁ!ちょう美しい!
どこをどう見ても完璧ですね。僕の写真の腕以外は。
住棟番号のレトロ感といい、左右手前の窓の庇といい、ピットの造形といい、
これ以上はないバランスです。
ちなみに、ここのピットは溝が2本ありますね。
こういうのをツインピットと呼びます。(僕が勝手に命名)
では、内部を見てみましょう。
↑長いなー、長い!
廊下の長さが半端ないですね。
さすがに、この長さを他では見たことがありません。
廊下の腰壁が高いコンクリートで、開口が小さいですよね。
これは、公団最初のツイコリである公団金町駅前団地を継承していると思います。
時期的には1年しか違わないですし。
↑吹き抜け1階には、何やら庭園めいたものが。
おそらく、ツイコリの吹き抜けの涙ぐましい緑化と石庭の歴史は、
ここから始まっているのではないかと、CAPOは推測します。
建物自体は、他を寄せ付けないかっこよさがありますね。
吹き抜けを上から見てみましょう。
↑お庭が一望のもとに!
見ての通り、吹き抜けの幅がかなり広いです。
さすが巨大ツイコリ。
↑それでもこの迫力。威厳があります。
この写真を見ただけで、大島四丁目団地だとすぐに分かります。
別の棟の吹き抜けも、見てみましょう。
↑公団の大好きな石庭。いかついですね。
自然の荒々しさと、清浄なる禅的世界を表現した・・・と、
言ってしまいたくなります。
奥に見える階段室も美しいですね。
この棟の妻側の外観を見てみましょう。
↑こちらはシュッとしてます。ストレート感がたまらない!
こちらが1棟で、さっきのが3棟です。
(2012/7/23 追記: 住人の方より、1号棟が最後に建てられたとう情報が寄せられました。)
もっと寄って見ましょう。
↑うわぁ!かっこいい!
窓がいっぱいあるっていいよねっ。
正面の窓は横長でちょうかっこいいし、
左右側面の窓は縦長で、ところどころ開いてるのがすてき。
↑敷地内にあった緊急用電源ですって、奥さん。
中途半端に汽車の形をしているのが、公団らしくていいですよね。
看板が駅のプレートみたいになっていて、左上にJRを文字ったみたいに「UR」
と書いてあるところが、茶目っ気というか何というか。
何にせよ、なぜ汽車なのか気になります。
廃線跡だったりして。
ここにはまたいずれ訪れたいと思います。
以上、傑作巨大ツイコリ、公団大島四丁目団地でした。
2010年11月12日金曜日
市営今福南住宅
大阪市城東区今福南
ツインコリダー数 : 4棟
形状区分 : 片面凸ピット / 妻側に梯子状梁
供給区分 : 市営
築年代 : 昭和48年
今回は、超ストイックなツイコリを紹介します。
大阪市営のツイコリは、基本ストイックなんですが、
ここはその中でも群を抜いていると思います。
では、住棟配置図から見てみましょう。
↑全く同じ形のツイコリが4棟並んでいます。
これでもかと特徴を廃したフツーのツイコリ達が描かれています。
コピペしただろ!と言われそうなぐらい同じですね。
平等ってすばらしい。
いきなり住棟内部を見てみましょう。
↑ちょうストイック!
余計なものは一切ありません。
瞑想世界のようです。
↑吹き抜けの1階部分。
清々しいほど、何もありません。
心の修行が足りてない者が実際に行くと、やや怖いかもしれません。
↑媚びてないですね。すばらしい。
ただ、ただ、ツイコリであろうとする禁欲的な造形。
お前はツイコリじゃない!などとは誰にも言わせないのです。
↑まるで砂漠に埋もれた石窟寺院のよう。
妻側の梯子状の梁なのですが、
この団地で唯一特徴的なディテイルかもしれません。
↑怖かっこいい!
すばらしい寂寥感ですね。
廊下の腰壁が全てコンクリートでかつ、凹凸がありません。
これ以上はないというシンプルさ。
↑何という禁欲的なダストシュートなのでしょう。
使用中止になったダストシュートはよくありますが、
この問答無用感はすごい。
↑もちろん、外観もストイックなのです。
浮かれたカラフルな塗装など要らぬ!と言わんばかりです。
河西回廊に思いを馳せながら、ゴダイゴのガンダーラを歌いたくなります。
マニアックな表現ですみません。
↑住棟番号もちょうストイック!すてき!
フローティング型の住棟番号ですが、この素っ気なさがたまりません。
壁に落とされた影も心憎いですね。
というわけで以上、市営今福南住宅でした。
登録:
投稿 (Atom)