2010年11月12日金曜日

市営今福南住宅

















大阪市城東区今福南
ツインコリダー数 : 4棟
形状区分 : 片面凸ピット / 妻側に梯子状梁
供給区分 : 市営
築年代 : 昭和48年


今回は、超ストイックなツイコリを紹介します。
大阪市営のツイコリは、基本ストイックなんですが、
ここはその中でも群を抜いていると思います。

では、住棟配置図から見てみましょう。


















↑全く同じ形のツイコリが4棟並んでいます。
これでもかと特徴を廃したフツーのツイコリ達が描かれています。
コピペしただろ!と言われそうなぐらい同じですね。
平等ってすばらしい。


いきなり住棟内部を見てみましょう。






















↑ちょうストイック!
余計なものは一切ありません。
瞑想世界のようです。


















↑吹き抜けの1階部分。
清々しいほど、何もありません。
心の修行が足りてない者が実際に行くと、やや怖いかもしれません。























↑媚びてないですね。すばらしい。
ただ、ただ、ツイコリであろうとする禁欲的な造形。
お前はツイコリじゃない!などとは誰にも言わせないのです。























↑まるで砂漠に埋もれた石窟寺院のよう。
妻側の梯子状の梁なのですが、
この団地で唯一特徴的なディテイルかもしれません。























↑怖かっこいい!
すばらしい寂寥感ですね。
廊下の腰壁が全てコンクリートでかつ、凹凸がありません。
これ以上はないというシンプルさ。


















↑何という禁欲的なダストシュートなのでしょう。
使用中止になったダストシュートはよくありますが、
この問答無用感はすごい。


















↑もちろん、外観もストイックなのです。
浮かれたカラフルな塗装など要らぬ!と言わんばかりです。
河西回廊に思いを馳せながら、ゴダイゴのガンダーラを歌いたくなります。
マニアックな表現ですみません。


















↑住棟番号もちょうストイック!すてき!
フローティング型の住棟番号ですが、この素っ気なさがたまりません。
壁に落とされた影も心憎いですね。

というわけで以上、市営今福南住宅でした。

2 件のコメント:

  1. こんにちは、コメント失礼します。
    今福南懐かしいですね。
    当時まだまだ修行が足りない状態だったので怖かった覚えがあります。
    今改めて見ると余計なものが一切ない清々しさというか潔さに感服しますね。

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  2. うんかんさん>
    コメントありがとうございます!
    このストイックさは、大阪市営の長所でも短所でもあると思います。
    公営のツイコリは、慣れていないと凄いアウェー感を覚えるかもしれません。
    その緊張感の中で静謐と造形の魅力を感じるのも醍醐味です。

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